カテゴリ:J/K/L( 24 )
Jon Bon Jovi / Blaze Of Glory (1990)
a0026447_19391450.jpg 「あめおめ!ことよろ!」。これが私に掛かってきた今年最初の電話の第一声だ。従来の「明けましておめでとう。今年もよろしく」という挨拶はここ数年、呪文のようなわずか8文字の言葉に変化しつつある。もちろん、ごく親密な関係であるので怒りを覚えるとか、不愉快になることはない。ただ、年に一度しか聞かない挨拶であるだけに、その言葉を聞いた瞬間に「あ、変わった」と戸惑うのだ。昨年までは「明けまして〜」だったのに、と。

 この呪文はメールだと更に目にすることが多い。メ−ルと言えば、以前はパソコンに限られていたが、1999年にNTTドコモの「iモードサービス」が開始されて以来、爆発的に普及した。今や猫も杓子もメール、メールである。こういう広がりはあらゆる「才能」を持つ人種をインターネットに連れてきた。迷惑メ−ルや架空請求といったずる賢い才能や、冒頭の呪文を発明する才能だ。3〜4年前に初めてこの呪文を聞いたときは、こういう「軽薄短小」な挨拶は受け入れられはしないと思っていたのだが、現在でも当然のように使われている。しかも、メールの世界を飛び出して電話や郵便といった従来のツールにも侵食してきた。つまり、何が言いたいのかというと、ジョン・ボン・ジョヴィも変わったということなのだ。

 今回紹介するのは1990年にリリースされたジョンのソロアルバムで、映画「ヤング・ガン2」のサントラでもある。しかし、これがジョンとバンドにとっての大きな転機だったことは間違いないだろう。当時、バンドは長期間のツアーが終了し、休養に入っていた。ソロ活動をスタートさせたジョンは、たまたま撮影現場に顔を出し、俳優業に興味を持ち出すのである。やがて、M3「Blaze Of Glory」がシングル売り上げでバンドを抜いてしまい、バンドとの確執が表面化。バンドが2年後に「Keep The Faith」をリリースするまでは、解散説などの悪いニュースばかりなのに対し、ジョンはトレードマークの長髪をバッサリ切って映画やテレビ出演に精を出していたものである。

 なぜ、こんな事を思い出したかというと、正月のテレビが退屈なので、アメリカのTVシリーズ「SEX and the CITY」を借りてきて観ていたら、ジョンが出演していたのだ。まあ、それは良しとしよう。長髪を切ったことも当時は寂しかったが、過去のことだ。しかし、許せないのを発見してしまった。ベッドシーンであらわになったジョンの胸毛がないのである!ジョンよ、お前は魂まで売ってしまったのか…と感じた正月休みでした。ということで、あけおめ!ことよろ!(笑)
[PR]
by velvet_iris | 2005-01-05 19:42 | J/K/L
The Jesus & Mary Chain / Psychocandy(1985)
a0026447_222724.jpg 最近何かと耳にする言葉のひとつに「DNA」というものがある。約30億文字からなるヒトの遺伝情報を含む分子だそうだが、文字配列のわずかな違いで髪や瞳の色が決まると言うのは実に神秘的だ。遺伝情報として脈々と受け継がれてものには「音楽の才能」というものもあるのだろう。親子代々音楽家という家庭もあれば、音楽家の兄弟や姉妹も多い。ロックの世界でも同じバンドに在籍している兄弟・姉妹を挙げれば、キンクスのレイとデイヴをはじめ、カーペンターズのリチャードとカレン、ヴァン・ヘイレンのアレックスとエディ、ハートのアンとナンシー、オアシスのノエルとリアム、最近ではダークネスのジャスティンとダン…などキリが無い。このジーザス&メリーチェインもウィリアムとジムが中心となったUKのバンドだ。

 発売当時HR/HM中心に聴いていた私がこのバンドを知ったのは、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドにはまった後、巡り巡ってたどり着いてからなので、このバンドのデビューをリアルタイムで体験していない。当時は「セックス・ピストルズ以来の衝撃」と称される程だったらしい。その「衝撃」というのはおそらく今で言う「轟音ノイズギター」と「抑揚のないヴォーカル」、「メランコリックかつキャッチーなメロディ」ということではないかと推測できる。90年代のオルタナ系、スマッシング・パンプキンズや「パブロ・ハニー」の頃のレディオヘッドが台頭してきたときに「ジザメリをパワーアップさせたような」と感じた人も多いのではないだろうか。

 このデビューアルバムは発売から20年近く経とうとしている。最初に聴いたときに感じたのは、紫煙が漂う薄暗い夜の世界だが、それは今聴いても変わらない。全く古さを感じないのである。残念ながらこれまで私の周囲に、このアルバムが大好きだという人はそういなかった。それだけに、このアルバムを誉めてくれる人と出会うと、同じ世界が好きな人だなあと共感してしまう。そんな「同じ世界が好きな人」を思わぬところで発見したのは今年のことだ。劇場で映画「ロスト・イン・トランスレーション」(2004・米)を観ていたとき、エンディングでM1「Just Like Honey」が流れたのだ。監督は私と同じ年齢であるソフィア・コッポラ。「同世代だなあ」と思うと同時に、映画の評価にも星をひとつ追加したくなった瞬間だった。
[PR]
by velvet_iris | 2004-12-16 22:27 | J/K/L
Lenny Kravitz / Let Love Rule(1989)
a0026447_1329185.jpg 5月にはニューアルバムの発表、7月にはロックフェスでの来日、最近はアパレルメーカー「GAP」のTVCMなど、なにかと今年はレニー・クラビッツの名前を耳にした。今朝iPodが再生したのはデビューアルバムだが、1989年発表ということはもう15年のキャリアになったんだなあとしみじみしてしまう。

 15年も前のことなのでよく覚えてはいないが、たしか「鳴り物入り」のデビューではなかったように記憶している。あれほど勢いのあったメタルバンドが淘汰され始め、グランジというニューウェイブがブレイクする直前、今思えば私にとって「一息ついた時期」にこっそりとデビューしてきた新人。そんな印象だった。それまで聴いていたロック系の黒人アーティストは少なく、キングスXやリヴィング・カラーというバンドや、トニー・マカパインという速弾きギタープレイヤーくらいだったが(ジミヘンは別として)どうも、私の好みとはズレていて、夢中にはならなかった。このアルバムを買ったときも、何かの媒体で「黒いジョン・レノン」と比喩されていたのを確認してみるかなという程度だったと思う。

 しかし、聴いてみてすぐに気に入った。ジョン・レノン云々は別として、少々メランコリックなメロディのM2「Let Love Rule」や、白人とはやはり違うグルーヴのM3「Freedom Train」。全体で言えば、絞り出すようなヴォーカルとファンキーなギターが良い。中でもシングルカットもされていないM12「Empty Hands」は私の中では名曲だ。残念なのは、2作目以降ファッションとともに、音楽的にも派手な曲が多くなった事だろうか。3作目「Are You Gonna Go My Way(自由への疾走)」からは興味がなくなってしまった。
[PR]
by velvet_iris | 2004-10-23 13:31 | J/K/L
Joan Jett & The Blackhearts / Good Music(1986)
a0026447_1335254.jpg 1976年にランナウェイズでデビューして以来、28年も「きーぽんろっきん」しているジョーン姉さんの5thアルバム。昨年11年ぶりの来日のおかげで廃盤だったものを含め、続々とアルバムが再発されたが、本作も「Good Music」のPVが追加収録され、めでたく再発となった。

 ジョーン・ジェットはカヴァーの名手としても知られるが、本作にも3曲のカヴァーが含まれている。M3「Roadrunner」はセックス・ピストルズ、M5「Fun, Fun, Fun」はビーチ・ボーイズ、M9「You Got Me Floatin'」はジミヘンのカヴァーだ。ちなみにビーチ・ボーイズはM1「Good Music」のコーラスにも参加もしている。その他にも、マイケル・J・フォックスの姉役を演じた映画「愛と栄光への日々」(1987・米)での劇中でも使用されたM2「This Means War」や、ラップのように早口でまくしたてるM6「Black Leather」など、アルバムタイトルのとおり「グッド・ミュージック」が満載の一枚だ。


《追記:9/16》
a0026447_6385589.jpgJohnny Ramone(1948−2004)

LA時間の15日午後3時3分、ラモーンズのギタープレイヤー、ジョニー・ラモーン(本名:ジョン・カミングス)が亡くなったそうだ。

死因は前立腺ガン。5年間に及ぶ闘病中だったらしい。

ジョーン・ジェットとはかなり親交が深かったはず。

御冥福をお祈りします。
[PR]
by velvet_iris | 2004-09-15 14:08 | J/K/L
The Jeevas / 1-2-3-4(2002)
a0026447_13534571.jpg 元クーラ・シェイカーのクリスピアン・ミルズ率いる、ザ・ジーヴァズの1stアルバム。クーラ・シェイカーといえば、ブリットポップ全盛の1996年に、インド風の音階のインスト曲や、ヒンズー語のマントラを唱えるようなサイケデリックなバンドだった。しかも、ヴォーカル&ギターのクリスピアン・ミルズはここ数年のUKバンドの中では、実力とルックスを兼ね備えている稀有なミュージシャンだと思っていたので、解散したときは正直残念だった。

 それから3年でクリスピアンは戻ってきた。クーラ時代のマネージャーの息子とその友達との3ピースということで、なんだか思いつきの即席バンドのような気もしたが、シンプルなロックアルバムに仕上がっている。クーラ・シェイカーの頃のような、ギターの歪みっぷりと、どこかブッ飛んだ雰囲気は薄くなってしまったが、肩の力が抜けたキャッチーなM5「Once Upon A Time In America」や、M9「Silver Apples」のコーラスもザ・フーを彷佛とさせて私は好きだ。

 昨年、C.C.R.やボブ・ディランのカヴァーを含む2ndアルバム「Cowboys & Indians」を発表。これがまた、ジャケットからしてアメリカン。どうやらクリスピアンの今度のブームはアメリカのようだ(笑)。
[PR]
by velvet_iris | 2004-09-13 13:58 | J/K/L
Kiss / Rock And Roll Over(1976)
a0026447_1316242.jpg この年代の洋楽には洒落た邦題が付くことが多いが、ことキッスに関しては“地獄シリーズ”として有名だ。本作の邦題は「地獄のロック・ファイヤー」。キッスの6作目である。アルバム中の10曲中9曲にもイカした邦題が付いているのだが、唯一邦題が付いていないM9「Hard Luck Woman」は、私が一番好きな曲でもある。

 ポール・スタンレーが書いたこの曲は、元々ロッド・スチュワートに提供しようと思って書かれたそうだが、「Destroyer」に収録されていた「Beth」同様、ドラムのピーター・クリスがハスキーな声で歌っている。その他の曲も非常にシンプルでノリの良いロックンロールが満載だが、歌詞はエロい(笑)。兄の影響で小学生の頃から聴いているが、もしキッスが日本語で歌うバンドだったら親に禁止されていたかもしれない。私が親だったらM1「いかすぜあの娘」やM10「果てしなきロック・ファイヤー」の歌詞を説明するのに困ってしまう。でも、私の子供なら夢中になってしまうかもしれない。だって、奇抜なヴィジュアルやワクワクするようなエピソードが満載だったもんなあ。「このジャケットの赤色のインクにはメンバーの血液が混ざっている」っていうエピソードなんて、いかにも子供が喰いつきそうだもん。

 「Hard Luck Woman」のPVでも、ダブルネックのギターをポールとエースの二人で弾いている姿があったけれど、あんな弾き方を見たのは後にも先にもキッスだけだなあ。
[PR]
by velvet_iris | 2004-09-06 13:18 | J/K/L
Led Zeppelin / How The West Was Won(2003)
a0026447_16495635.jpg 今朝は、昨年発売されたレッド・ツェッペリンのライヴアルバム。邦題「伝説のライヴ」と名付けられた3枚組のこのアルバムは「バンドの結成35周年記念」と捉えられているが、ジミー・ペイジのインタビューによれば、同時発売されたDVDに使用する素材の“発掘作業”の副産物のようだ。DVDですら「次回ソロアルバム制作前に空き時間があったから」らしい。とはいえ、約30年前のサウンドとは思えないほどクリーニングされているし、収録時間も2時間30分5秒と贅沢なこの作品からは、緊張感溢れるライヴの模様が伝わってくる。

 緊張感溢れると書いてはみたが、メンバーが緊張していたかどうかは知らない。緊張しているのは、自由に演奏しているバンドを見つめるオーディエンスであり、こうして聴いている私である。今でこそかなり聴き込んだため、冷静を努めていられるが、最初の2、3回までは「この先はどうなるんだろう」とか「うーん、こう来たか!」とか「いつまで続くんだ(笑)」など、そりゃ大変なものだった。聴いている側が幻惑される2-M1「Dazed And Confused」では、おまけのように「The Crunge」も演ってくれるし、2-M4「Moby Dick」では、ジョン・ボーナムの17分間に渡るドラムソロが堪能できる。極め付けは23分間の3-M1「Whole Lotta Love」と、やりたい方題だ。胸いっぱいならぬお腹いっぱいである。あえて文句を言うなら、曲間がブツ切りされてることくらいだろうか。
 
 ちなみに、メインとして発売されたDVDを私は「まだ」観ていない。この先、新作が発表されることはないし、このアルバムのような「お宝アイテム」が出てくるのも、何年先だか分からないではないか。お楽しみは一つくらい残しておきたいのだ。
[PR]
by velvet_iris | 2004-08-30 16:49 | J/K/L
Kashmir / Zitilites(2004)
a0026447_18284891.jpg 5月頃にジャケ買いして以来、最近私が一番聴いているアルバムが、この「カシミール」というバンドの日本デビュー作「シティライツ」である。予備知識がまったく無かったのだが、帯を見ると“デンマークを代表するロックバンド”と書いてあった。しかし、デンマークのロックバンドが思い浮かばなかったので、バンド名から勝手にレッド・ツェッペリン風のサウンドを期待したものだ。

 ツェッペリン風ではなかったものの、サウンドは多彩である。幕開けの叙情的なM1「Rocket Brothers」では、コールドプレイ以上にドラマティックなメロディを聴かせてくれるし、M3「The Aftermath」ではボブ・ディランを彷佛とさせるフォーク・ソングを彼らなりのサウンドにしている。ジャケットを見て分かるように、メンバーは4人で、ヴォーカル&ギターのためキーボードプレイヤーも含まれているのだが、このキーボードが良いのだ。久しぶりにキーボードが効いているバンドに出会った感じがする。あとドラムの変則的なビートも大好きだ。実際に、メンバーの1人はロジャー・ウォーターズのツアー・メンバーのオーディションを受けたことがあるらしく、プログレ的な面も持っているのだろう。プログレの影響は、インストのM14「Bodmin Pill」や、M6「The Push」のイントロで垣間見れる。

 日本では本作がデビューとなるカシミールだが、活動歴は10年で通算4枚のアルバムを発表しているらしい。そう言われるとこのアルバムのクオリティの高さや、新人らしからぬ風格も頷ける。本国デンマークでは、グラミー賞にあたるDanish Music Awardsの主要6部門を独占するなど、国民的人気だそうだ。それも、日本盤ボーナストラックのM15「The Aftermath(ライブ)」でのオーディエンスの反応を聴くとよく分かる。

 ■ カシミールの公式サイトはコチラ
[PR]
by velvet_iris | 2004-08-17 18:16 | J/K/L
Jeff Beck / Guitar Shop(1989)
a0026447_14322036.jpg テリー・ボジオ(ds)、トニー・ハイマス(key)とのトリオで制作された全編インストのアルバム。ヤードバーズや、ジェフ・ベック・グループを除き、「インスト=ソロ」と捉えるならば、ソロ5作目となる。

 それにしても、トニーのキーボードはジェフのギターと巧みに絡み合い、小宇宙のような広がりを感じさせてくれる。たった3人、しかもベースレスのトリオとは思わせない。ちなみに、ベースはトニーのシンセサイザーで演奏されているらしい。ジェフのギタープレイで印象的なのは、M5「Where Were You」だろう。アームで微妙にコントロールされたハーモニクスは、人の声にしか聴こえない。まるでギターの内部に小さなオペラ歌手が住んでいるかのようだ。その他、ホンダ車のCMで使用されたM6「Stand On It」も有名な曲である。

 1989年の夏に、台風の影響で小雨が降る有明コロシアムでのライヴを観た。「ジェフ・ベック、日本での屋外ライヴで感電死」なんてことにならないか心配する初々しい私をよそ目に、素晴らしいプレイを聴かせてくれた。特に、先述のアームを使用したハーモニクスで、コール&レスポンスをしていたジェフの得意顔は忘れられない。
© SONY MUSIC ENTERTAINMENT INC.

[PR]
by velvet_iris | 2004-08-06 14:34 | J/K/L
Joe Satriani / Surfing With The Alien(1987)
a0026447_13050100.jpg あのスティーヴ・ヴァイやカーク・ハメット(Metallica)の師匠として有名な、ジョー・サトリアーニを世に知らしめた2ndアルバム。全編インストゥルメンタルだが、ギター小僧でなくとも聴きやすいと思う。

 M1「Surfing With The Alien」は、真夏の季節にピッタリな躍動的なナンバー。たしか、マイケル富岡さんがVJを務めていたスポーツニュースのBGMで、いつも流れていたのを思い出す。今でもどこかのスポーツニュースで流れているはずだ。その他、いろんなテンポの個性的なギターが聴けるが、個人的には音がイマイチ好きじゃない。

 以前は、デイヴ・スペクターを彷佛させる天然パーマのソフトなイメージだったが、最近はスキンヘッドにサングラスという、まさにエイリアン風の容貌となっている。8月からはジョン・サイクス率いるThin LizzyとDeep Purpleとのツアーにゲスト参加するそうだ。そういえば、リッチー・ブラックモアの代役でDeep Purpleのステージに立ったこともあった。

 他にも、ミック・ジャガーのライヴでバックを務めたりと、ミュージシャンからの信頼が厚い彼だが、一番感謝しているのはギター・ブランドIbanezかもしれない。当時は、この人とヴァイの影響でギターをIbanez製に変えた仲間も多かった。きっと、Ibanez製ギターの売り上げに多大なる貢献を及ぼしたのではないだろうか。

 ■ ジョー・サトリアーニの公式サイトはコチラ
 ■ Ibanez(星野楽器販売株式会社)のサイトはコチラ
[PR]
by velvet_iris | 2004-07-30 13:04 | J/K/L