Cocco / サングローズ(2001)
a0026447_152434.jpg 普段洋楽しか聴かない私に、日本語の詩の素晴らしさを教えてくれた唯一のアーティストはCoccoでした。

 ラジオから流れてきた「強く儚い者たち」という曲で彼女を知り、1stアルバムを買ったのが1997年。ポップス色の強い同曲は含まれていなかったのですが、そのイメージからは考えられないヘヴィなサウンドがそこにありました。続く2ndアルバムでも“死”“罪と罰”“血”など暗い語彙を含みつつも、“宝島”“天の川”“滲む星”というような寓話のような世界観を連想させる歌詞にやられてしまったのです。

 デビューから4年、彼女はこの4thアルバムと同時に活動中止を発表します。

 私は彼女に1960〜1970年代のロック・ミュージシャンの姿をダブらせていました。「Coccoは死んでしまうのではないか」という心配を秘かに抱いていたのです。彼女にはそんな危うさがありました。ですから、活動中止のニュースを聞いたときは、「ああ、死なないでよかった」と感じたものです。

 もちろん残念な気持ちはありました。アルバムを出すたびに楽曲・表現の幅が広がってきていましたし、次はどんな世界を見せてくれるのだろうかという期待を持たせてくれたのですから。このアルバムにおいても、ロック色は抑えられているものの、M10「風化風葬」や、ラストシングルとなったM12「焼け野が原」などをはじめ、彼女自身の言葉で聴き手の心に訴えてくるものがあります。

 Coccoが活動中止に入って以来、邦楽のアーティストも聴くようになった私ですが、いまだに彼女を超える日本人アーティストを見つけられずにいます。
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by velvet_iris | 2004-06-19 15:25 | A/B/C
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