JET / Shine On(2006)
a0026447_132352.jpg このブログをはじめたのは二年前のロックの日。メインテーマは洋楽アルバムのレビューだった。「アルバム名で検索した人が私の記事を読んでくれたらいいな、そういった人達へのバイヤーズ・ガイドになれたらいいな」という思いから当初は毎日のように更新していたが、やがてブランクが空くようになり、最近はアルバムレビューすら書くことがなくなってきた。でもたまには書こう。Don't Forget 初心! そう思わせたのは自分自身が書いた「Get Born」のレビューを久しぶりに読んだからだ。

 ジェットのデビューアルバム「Get Born」のレビューを書いたのは二年前の六月。まだ“ロックンロール・リバイバル”という表現がまかり通っていた時期なので「ブームが終わってしまえばどうなる」なんて心配している過去の自分がとても恥ずかしい(笑)。デビューから三年、フランツ・フェルディナンドやアークティック・モンキーズのような新しいバンドの台頭はシーンの新陳代謝を促し、ロックンロール・リバイバルというムーブメントはすでに過去の表現となった。ここへきて2ndとなる新作「Shine On」が先週リリースされたわけだが、私が抱いた心配は吹っ飛んだ。ジェットはやはりジェットだったのだ。1stに収録されていた自然に身体がリズムを刻んでしまうようなアップビートなナンバーや美しいハーモニーで聴かせるバラードなどは本作でも継承されているばかりか、洗練され一段とスケールアップしている。rockin'on誌では山崎洋一郎氏が「スタジアム・ロック的」と表現しているが、具体的に言ってしまえばオアシスやステレオフォニックス的だということだろう。M4“Bring It On Back”やM14“All You Have To Do”といったバラードはまるでオアシス。そしてその先に垣間見えるのはもちろんビートルズだ。ビートルズといえば同誌の松村雄策氏にいたっては「すごいことになっている。(中略)百倍は良いかもしれない」と1stと比較している。百倍はいくらなんでも褒め過ぎだ。それに1stはあれはあれで良く考えて作り込まれている。しかもそれを勘ぐる冷静さを与えないラフさがあった。本作に1stのようなラフさが感じられず、やたら洗練されている印象を受けるのは1stよりもバラード〜ミディアム調の曲の比率が高いことも一因かもしれない。

 1stを「全然テスト勉強してない」と言っておきながら80点取ったクラスメイトだとすれば、本作は牛乳瓶のような眼鏡をかけたガリ勉タイプが100点を取った感じの「優等生」的な良作だ。良いアルバムとなって当然。個人的にはもっとハメを外して欲しかったが、一聴しただけで気に入るアルバムはそんなに多くない。1stが気に入った人にはすんなり受け入れられるだろうと思う。
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by velvet_iris | 2006-10-09 01:11 | J/K/L
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