Joan Jett & The Blackhearts / Sinner(2006)
a0026447_2142997.jpg 昨日の“ロックの日”にHMVで予約していたジョーン・ジェットの新作「Sinner」が届きました。早速聴いてみてびっくり。14曲中のうち、10曲は前作の「Naked」の収録曲だったのです。しかも1曲は「Album」収録曲なので実質的な新曲は“Riddles”“A.C.D.C.”“Change The World”の3曲のみということになります。先日このブログで一報をお知らせしたときにトラックリストも掲載していたにもかかわらず、興奮してたせいで見落としていました。

 一体どういうことなのかと思いオフィシャルサイトやらamazon.comなどで調べたところ、前作「Naked」は日本のみでリリースされていたそうで、本国では“輸入盤”という扱いだったようです。つまり、日本で「Naked」というタイトルで大幅先行リリースした新譜を、アメリカでは数曲を入れ替えて「Sinner」というタイトルでリリースしたということでしょうか。となると、アメリカでは94年の「Pure & Simple」を最後に12年ものあいだオリジナル・スタジオ・アルバムとしてのリリースが無かったということになります(もちろん、そのあいだにギッツ名義や企画盤、ベスト盤はリリースされています)。その事実を知って「苦労してるんだなぁ」という想いと同時に、「日本人で良かったなぁ」としみじみ感じます。アメリカで12年ものあいだ新譜がリリースできない状況であっても、日本ではJVCがリイシューや紙ジャケ化そして「Naked」のように大幅先行リリースをしてくれていましたから。アメリカのファンはそれを逆輸入して聴いている状態が長く続いていたんですね。ジョーンの公私におけるパートナー、ケニー・ラグーナも語ってましたが、ランナウェイズ時代から彼女の才能をいち早く認めた日本そしてJVCへの感謝の気持ちがあるからこそ、日本において“過去の人”にならないで済んでいたのです。

 そんなわけで“ほぼNaked”な本作ですが、新曲M1“Riddles”はブッシュ大統領の声がサンプリングされ、政府のことを「謎」と皮肉っています。クレジットに名を連ねているのはリンダ・ペリー。試聴したときに気に入ったM2“A.C.D.C.”はスージー・クアトロなどへの楽曲提供で知られるニッキー・チンとマイク・チャップマンのコンビによって書かれた曲ということが分かりました。カヴァーなのかなと思って調べてみるとビンゴ。70年代に活躍したイギリスのバンド、スウィートが1975年にリリースした「Desolation Boulevard」のUS盤に収録されているようです。M6“Change The World”はスピード感溢れる曲。ひたすら「世界を変えよう」という歌詞は争いや不公正に対しての静かな怒りという感じでしょうか。“A.C.D.C.”のPVを期待していたエンハンスド映像はレコーディングの模様を収録したものでちょっとガッカリ。でも「Naked」を持っていない人には強くおススめできるアルバムです。
[PR]
by velvet_iris | 2006-06-11 02:19 | J/K/L
<< わたしまけましたわ 6月の8日になったわけだが >>