Nirvanaのヴォーカル、ギター・プレイヤー。
1994年4月5日、シアトル自宅にてショットガン自殺。 享年27歳。 4月8日、セキュリティシステムの設置に訪れた電気修理工によってバスルームから男性の遺体が発見された。 当初、遺体の身元はすぐに判明されなかった。 それだけ無惨な顔になっていたのだろう。 その遺体はカート・コバーン。 人気絶頂のロック・スターだった。 ニルヴァーナが1991年に発表したメジャー移籍アルバム「Nevermind」は、80年代ロックの残り香が蔓延しているロック・シーンの空気を変えたと言っても過言ではないだろう。ハードロックとパンクをかけ合わせたようなサウンド、憂鬱や苛立ちといったネガティヴな歌詞はもちろん、ネルシャツにジーンズといったファッションに象徴される飾らない姿勢は多くの若者の共感と強い支持を得た。メタリカをはじめとするミュージシャン達もこぞってニルヴァーナを絶賛し、“爪のアカ”という意味のグランジという呼称が生まれた。 純粋に音楽を愛し、自分の音楽を聴きに訪れるファンが100パーセント楽しんでもらえばいいと思っていたカートだが、彼が予想していたよりもバンド、カート本人がメジャーになり過ぎてしまった。自らを「繊細な魚座」と分析していたカートはそんなジレンマに悩み、ドラッグへ溺れはじめる。92年にコートニー・ラヴと結婚、最愛の娘フランシスが誕生するが、自殺未遂ともとれる入院騒ぎを繰り返すようになる。その頃のカートは、音楽を聴く事、作る事すべてに冷めてしまったらしく、情熱を失ったことでファンへの罪悪感を感じていたようだ。「ステージに上がる前、観客の叫び声を聞いてもフレディ・マーキュリーのようになれない。自分は楽しくもないのにそれを偽り、ファンから金を巻き上げている」と。 検死の結果、死亡推定日は4月5日、死因は「ショットガンによって口から頭部を打ち抜く傷」と記録された。 彼の残した遺書の最後はこう記されている。 「フランシスとコートニーへ、俺は祭壇にいるよ。コートニー、フランシスを頼む。彼女の人生にとって、俺なんか居ないほうがはるかに幸せだと思う。愛してる。愛してるよ!」
by velvet_iris
| 2005-04-05 18:13
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