Black Sabbath / Master Of Reality(1971)
a0026447_1893691.jpg 久しぶりにスキンを変えてみた。分かる方はすぐに分かると思うがコレのパクリだ(笑)。たぶん、年末の「69グラミー賞最優秀アルバムジャケット部門」にノミネートするくらい気に入っている。昨年の最優秀アルバムジャケットにはフランツ・フェルディナンドを選んだが、よく考えてみればどちらもいわばDTP世代、つまりパソコンで簡単に出来てしまうアートワークだなと思った。もちろんアイデアを練る時間は昔と変わらないだろうが制作はあっと言う間、ものの5分もあれば誰でも出来る。

 今朝のアルバムはブラック・サバスが1971年にリリースした3rdアルバムで、ジャケットはご覧の通りバンド名とアルバムタイトルだけのシンプルなもの。しかし、これは5分で作れなかっただろう。フォントやパソコンが無い時代である。ひとつひとつ手で描かれた文字に同じ形は無く、その微妙なアウトラインがバンドの怪しいイメージを表している。しかもアナログ盤のLPや復刻された紙ジャケは文字がエンボス加工されていて、手に取っただけで重厚な雰囲気がビンビン伝わってくる。内袋はヴァーティゴの渦巻きロゴになっているが、このロゴだってDTPと手描きではえらく制作時間が違うはずだ。さて、肝心の曲のほうは当時酷評されたと聞くが、咳き込む不気味なSEから始まるM1「Sweet Leaf」や、オジーがソロになってから現在まで歌い続けているM4「Children Of The Grave」も含まれており、私はとても好きだ。CD時代になってA面、B面という概念も無くなり、iPod時代になってからはシャッフルという聴き方も定着してきたが、本作の聴き方としては推奨しない。2曲収められているインスト、とくにM3「Embryo」は、A面のクライマックスである「Children Of The Grave」への入口なので、続けて聴くのがベストだと思う。

 DTP(デスク・トップ・パブリッシング=机上出版)が普及したのはそれほど昔の事ではない。90年代に入りパソコンやスキャナなど周辺機器の高性能化・低価格化が進み、それまで写植や台紙で行なっていた作業をパソコンで一括して行なえるようになったのだ。フォトグラファーも銀塩カメラをデジタルカメラに持ちかえ、イラストレーターも紙ではなくタブレットに描くようになった。それは当然の事だが、バンドのロゴやアルバムタイトルが、既成フォントというのはやはり寂しいものである。
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by velvet_iris | 2005-03-29 18:20 | A/B/C
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