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Stereophonics / Word Gets Around(1998)
Stereophonics / Word Gets Around(1998)_a0026447_16435389.jpg 新人バンドのアルバムを聴くとき、アルバムの1曲目は私にとって重要だ。1曲目、いやもっと細かいことを言えば、イントロ15秒くらいの「好き嫌い」でアルバムの聴き方が変わってきてしまう。「好き」だと思えば期待を膨らませて真剣に聴くが、「嫌い」だと思えば雑誌を読みながらとか、下手をするとテレビに見入っていたりする。困ったものだが、どうしてもそうなる。

 ステレオフォニックスのデビューアルバムは、この「15秒」が完璧だった。M1「A Thousand Trees」は、2つのギターコードとシンバルで静かに始まり、ケリー・ジョーンズのヴォーカルが飛び込んでくる何気ないイントロではあるが、そのギターの歪み具合とケリーのハスキーさが私の好みにマッチしたのだ。もうそれからの16曲(日本盤ボーナストラック含む)は、あっという間に終わってしまった。今思うと、どの曲が1曲目に位置しても結局私は好きになったなと思った。全曲が良い意味でキャッチーだし、ケリーの歌唱と声が好きだ。M8「Same Size Feet」の最初のほうの語るような地声はヴェルヴェットのように滑らかなのに、激しさが増すとハスキーさも相まって、エッジが出てくる。この時期にデビューした新人バンドの中では、一番好きなヴォーカリストだ。

 同時期に聴きまくっていたUKのバンドの多くは、ここ数年転機を迎えている。解散したクーラ・シェイカー、とんでもない次元へ行ってしまったレディオヘッド。音沙汰のないオアシス。相変わらず聴き続けているのはアッシュとステレオフォニックスくらいだ。3月には新作がリリースされるが、もちろん私にとっての最重要な一枚である。
by velvet_iris | 2005-02-05 16:56 | P/Q/R/S
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