Kiss / Ace Frehley(1978)
a0026447_17232723.jpg 以前にも書いたが私は紙ジャケットに弱い。多分それは私が“アナログ盤の世代”だからだと思う。LPレコードのナイロン製の内袋に包まれた盤を取り出し、ターンテーブルの上に置き針を落とす作業に払った注意というものは、ケースに保護されたCDでは味わえないものがあった。そんな緊張感を再び想い起こさせたのが紙ジャケである。意外と知られていないかも知れないが、紙ジャケCDを発売したのは日本が世界で初めてである。調べてみたところ、1994年3月にビクターが発売したジャズの紙ジャケシリーズが始まりらしい。

 今回紹介するエース・フレイリーのソロ作品(キッス名義)も1998年に紙ジャケで復刻されたもので、オリジナルは1978年である。「メンバー4人が同時にソロ作品を発表」という現在でも類稀な企画で、他の3人にもメイク顔ジャケットのソロ作品が存在しているが、サウンドもそれぞれの個性が出ており面白い。特にギター・プレイヤーであるエースのこの作品はじつに正統的で古典的なハードロックに仕上がっている。それはM1「Rip It Out」のリフから炸裂しており、カヴァーのM6「New York Groove」や、インストのM9「Fractured Mirror」まで、現在聴いてもあまり古さを感じさせない。エースはキッス脱退後、フレイリーズ・コメットという自身のバンドでもアルバムを発表しているが、そちらのサウンドのほうがLAメタルっぽくて時代を感じるのである。

 この日本が始めた紙ジャケはタイトルも増え、海外のレーベルからも出回るようになった。特に海外のレーベルは忠実に復刻しているものが多いので見過ごせない。日本の紙ジャケには見開きでなかったり、ZEPのアルバムのようなギミックを無視した作りも多いので注意が必要。たしかに“アナログ盤世代のノスタルジー”を刺激されるのは嬉しいが、そういう細部のこだわりを無視したものは「たんなる紙」でしかないと思うのだ。
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by velvet_iris | 2005-01-17 17:27 | J/K/L
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